【レポート】日本最大級スペインフェスティバル「フィエスタ・デ・エスパーニャ2023」@代々木公園
こんにちは、スペインワインと食協会の加藤です。
11月18,19日10時ー20時(最終日は19時終了)に代々木公園イベント広場にて、毎年10万人以上が来場する日本最大級のスペインフェスティバル『フィエスタ・デ・エスパーニャ』が開催されました。
日本スペイン交流400周年にあたる2013年からスタートし、今年は11周年目の10回目という節目です。
10回目を迎えるこのフィエスタは、スペインワインとスペイン料理が楽しめるだけのお祭りではないのです。
ざっとあげてみても、6つの「楽しめる充実コンテンツ」が設計されています。
・スペイン通も期待するスペイングルメが登場
(日本生ハム協会が提供する本格的な生ハムや、話題のバスクチーズケーキも楽しめる)
・スペインワインだけではなく、スペイン三大ビールやシェリーなど、豊富な種類のアルコールが揃う
(スペイン各地のワインも楽しめ、アルコールから食文化も存分に楽しめる)
・大小含む4つのステージをフルにつかい、どこにいても、何かしら楽しめるように計画されたステージプログラム
(スペインならではの情熱あふれる舞踊、音楽、歌劇の素晴らしいステージを楽しめる)
・スペイン文化を楽しみながら知ることができるカルチャーコンテンツ
(サブステージではスペインの文化、食、酒、音楽などを伝えるトークセッションやライブを楽しめる)
・スペイン往復旅行が当たるかもしれない夢のような協賛
(エアラインズ様の協賛で、素敵な賞品が当たるプレゼント企画を楽しめる)
・「東京グレートサンタラン 2023」同時開催決定
(オープニングおよびサンタランパレード後の アフターパーティを一緒に盛り上げます。大黒摩季さんによるグレートサンタラン公式テーマソング『サンタラン Run♪Run♪』等のクリスマスライブも楽しめる)
一部サイトより抜粋
私は、19日午後に取材してきたので、写真を振り返りながらレポートします。
最寄駅からかなりの人混みをかき分け、たどり着いた会場は、想像以上の来場者で溢れていました。
話し声、音楽、ガヤガヤとした賑やかな、いや、騒がしいに近いかもしれない音が聞こえてくると同時に、
人、ひと、ヒト。
ぱっと見で、目で追えないほどの人たちです。
それはもう、まるで渋谷のスクランブル交差点のど真ん中を歩いている感覚でした。
入り口からまず向かったのは、去年、購入できなかった名物のパエリアです。
本場同様“薪で炊くパエリア”を提供する本格スペイン料理店『エル・トラゴン』(東京・虎ノ門)のオーナーシェフであり、「日本パエリア協会」専務理事を務める栗原靖武さんのもとへ。
チキンのバレンシアパエリアの仕込み中の栗原さん。
何がすごいって、400人分を同時につくっているのに、手渡されたひとつのパエリアの味わいが決まっていることです。
大鍋パエリアは、料理している姿そのものがパフォーマンスになる、そんな見ているだけでも楽しい料理。
実際に食べたらこんなに美味しいって、最高なことですよね。
フィエスタでパエリアを味わえなかった方々は、ぜひ、虎ノ門の店舗で味わってみてください。
大鍋ではありませんが、薪で炊く、栗原さんこだわりのパエリアに出会えますから。
・スペインビールを代表する3大ブランドが揃う(マオウ、エストレージャ・ガリシア、クルスカンポ)
お天気にも恵まれ、日差しも強めだったので、ビールを片手に会場を歩く方々も多く見かけました。
ビールの行列の合間を縫って、私はクルスカンポをいただきましたよ。
明るいうちから野外でいただくビールは、いつもの3倍増しの味わいに感じました。
・フィールドステージのフラメンコも大盛況
ステージ周りには、常に多くの人たちがいらして、フラメンコを鑑賞していました。一度も一番前で観ることができなかったくらい人だかりがあったので、フラメンコ好きとしては嬉しい事でもあります。
賑わうその様子を収めたこの写真は、片手にカメラを持ち、精一杯たかく掲げてやっと撮影できた一枚です。
・フィエスタ・デ・エスパーニャ実行委員長 岩瀬さんとスペインワインと食協会のトーク
19日の午後、野外メインステージから見て左手の特設テントで、実行委員長 岩瀬さんとのトークをさせていただきました。
前もって基本的な話しの流れのメモをご用意してくださっていて、当日は開始10分前に集合です。
ほぼ初対面で、リハーサルなしのぶっつけ本番トークの始まりでした。
そして、あら不思議。あっという間に30分が経過していたのです。乾杯でいただいたチャコリと、トークのプロフェッショナル岩瀬さんのなせる技に違いありません。
スペインワインやスペイン料理、食材が、もっと必要な人に届くように。
もっと多くの方々に、楽しんでもらえるはず、
どんなシーンにも対応できる懐の広さ、多様性があるのが、スペインワインと食だから・・・
と、話しは尽きないのです。
郁美さんも私も二人して、マイクを片手にしているのに、いつもの感じで話すことが止まらなくなってしまったのは、きっと岩瀬さんの質問の質が素敵で、さらに絶妙な空気感を演出してくださったからですね。
そもそも私は、岩瀬さんと話すこと自体が初だったのですが、MCの技術を目の当たりに体験できた貴重な瞬間にもなりました。
(株)スコルニ・ワインの齊藤さんと岩瀬さんのトーク。
ワインバーを出店されていた(株)スコルニさん。優秀なスタッフの方が、トークに登場したワインを注ぎに。
スペインワイントークが面白く、最後まで盛り上がっていました。
岩瀬さんの写真を撮るために富山からいらした方。
・シェリーの伝道師、“べネンシアドール”たちの技を目の前で
フィールドステージでは、岩瀬さんのMCで、馬場さんと作元のりこさんが登場。
さらに今年はオフィシャルレポーターとして、日本とスペインで女優活動をしている上枝恵美加さんとのショートトークも。
注がれたばかりのシェリーが来場者のお二人に配られ、合言葉と共に、ここでも乾杯です。
馬場さんとのりこさん、いつも注ぐ所作が洗練されていて何度みても素敵です。
一切の無駄がないその動きをレポートでもお見せしたくて、動画撮影もしたのですが・・・
掲載は諦めました。「Muy bien!かっこいい!!」と、感動している自分の声が連続で入っていたからです。
(また次回、今度こそ、無言で撮影してきますね)
・プライベートでいらしていた、スペインバルの巨匠 檀上さん
ワインを購入しようとワインバースコルニさんに向かっていると巨匠の背中を発見?!
「え?調布から?今日お店はお休み?・・・・」など、考えながら、お声をかけると、やはり調布のスペインバルTio Danjoの檀上さんでした。
協会推奨レストラン「Tio Danjo(ティオダンジョウ)」
お店がお休みだったのでフィエスタにいらしたと檀上さん。
こんなにゆっくりとお話しできたのは、以前の取材時以来かもしれません。
帰国中の郁美さんと一緒に嬉しい再会のひととき。
「檀上さんとスペインワインを囲んでお料理教室を協会のイベントでやってみたいです!」など、将来の企画にも花が咲きました。
檀上さんを真ん中に、横浜で昭和5年創業の島崎株式会社の島崎さんと株式会社スコルニ・ワインの齊藤さんに囲まれて、豪華な記念撮影となりました。
お店を恵比寿から調布に移転されたときの記事と、独占インタビュー記事はこちらです。
スペインバルブームの火付け役、業界を牽引してきたスペインバルの巨匠と言われる檀上桂太氏が「Tio Danjo(ティオダンジョウ)」を調布に4月10日オープン
https://food-stadium.com/interview/13098/
スペインワインの内海紗良さんと。
スコルニさんの赤ワイン、CAVA。このほかにロゼも味わいました。
高品質スペイン ワインのインポーター新井さん
・最後に
会場内で、乾杯のたびに岩瀬さんがおっしゃっていたのが、合言葉、“Olé!Fiestamilia!(オレ!フィエスタミリア!)”でした。
Fiesta(フィエスタ=祝祭)とFamilia(ファミリア=ファミリー)を組み合わせた新しい言葉のはずなのに、耳馴染みがいい。
何度も聞いているうちに覚えてしまったほどです。
そして、10回目のテーマは「“つないできた。だから、広げていく”」。
会場にいた数時間、まさに来場者の方々、出店者とスタッフの皆さんが「継続してきたからこそ掲げられるテーマ」なのだと、ひしひしと実感しました。
このレポートは、2日間開催されたフィエスタのうち、ほんの一瞬の一コマをまとめたものです。
取材前後には、新しい出会い、懐かしい再会も加わり、体感時間はわずか1時間くらいだった気がします。
フィエスタがつくってくれた世界観の中で、スペインワインと食、そこに関わる方々のおかげで忘れられないひとときを過ごすことができました。
そこに関わる方々というのは、
すべてのフィエスタに関係する方々に始まり、
スペインでスペインワインと食を生産してくれた生産者の方々、
発掘して、日本にインポートしてくださったインポーターの方々、
その思いが重なったワインと食材をさらに素晴らしくしようと試行錯誤して提供してくださる飲食店の方々、
ご自宅で味わえるよう販売くださる小売店の方々、
スペインワインと食に興味を持ってくださった消費者の方々、
そんな大きな輪で関わる、すべての皆さんです。
あまりにも楽しかったので、ここまで想像してしまい、じわじわと御礼の気持ちが湧いてきました。
読んでくださっている皆さんには、レポートの数十倍以上に、魅力的なフィエスタだったことを認識していただけたら幸いです。
「最高に楽しかった。また来年も行こうね!」と、思っている皆さんと、私たちも同じ気持ちです。
私たちもまた来年、告知、トークやレポートを通して、フィエスタを盛り上げていきたいと考えています。
フィエスタに関わったすべてのみなさん、本当にありがとうございました。
心からの感謝を込めて。
スペインワインと食協会 加藤智子
福岡県生まれ。1997年より「食」の世界において、調理師、パテシェ、サービス、コーディネイト、企画、広報、PRまで幅広く経験。2009年スペイン産オリーブオイルに一目惚れし「食で毎日をもっと嬉しく、人生をもっと楽しく」をテーマにLA PASION(ラパシオン)設立。2011 年「スペインワインと食協会」設立。スペイン食品の輸入・販売、オリーブオイルティスティング講師、PR、編集、執筆を行う。JOSAオリーブオイルソムリエ、調理師。