【国が認めたオリーブオイル?!】スペインの原産地呼
称制度がすごい「3つの理由」
ワインの世界ではよく聞く「原産地呼称制度」という言葉。
スペインオリーブオイル業界にも40年以上前からある。実に細かく厳しいその内容を知れば、
消費者にとって購入の目安にもなる。
しかし「そもそもオリーブオイルの原産地呼称制度って・・・」と漠然と思っている人も多いはず。
ここでは数ある地域の中で最も歴史あるシウラナを例に紹介したい。
01.
スペインのオリーブオイル原産地呼称制度は、
EU(1992年)より10年以上も前から、
世界に先駆けスタートしている
スペインのオリーブオイル業界では1970年代から「原産地呼称制度」が導入された。
「原産地呼称制度」とは、一言でいうならば偽物や不正を防止する為の”オリーブオイルの出生証明書”のようなものである。
各地に設置された原産地呼称統制委員会(Consejo Regulador)による、実に細かく厳しい規制をクリアーしなければ認定が降りないという制度なのだ。
現在29産地のオリーブオイルが認定を受けている。
02.
オイルの味わいの傾向が一目でわかる
原産地呼称統制委員会により、非常に細かい情報までもチェックが入る。
例えば、使用している実の品種、栽培に関する条件、生産・収穫・製造された地域、製法の方法など・・・。
だからこそ、オリーブオイルの味わい傾向が一目でわかるのだ。
03.
優れた高品質のオイルだけが認定される
認定を受けている地域で育った全てのオイルが「原産地呼称」のラベルを掲げることができるわけではない。
オイルがどのように育てられたのかという詳しいプロフィールが明らかなのは必須条件である。
さらに収穫、製造、貯蔵方法、酸度やクオリティ面、様々な条件を満たし、厳しい基準や品質検査をクリアしたオイルだけが認定される狭き門でもある。
偽装が蔓延するといわれている現在のオリーブオイル業界においては、「原産地呼称制度」がオリーブオイル選びのひとつの基準になってくるのだろう。
Consejo Regulador D.O.P.Aceite de Oliva Siurana
シウラナ原産地呼称統制委員会
原産地呼称 Siurana(シウラナ)は、1979年に認定を受けたスペインで最も古いD.O(Denominacion de Origen=原産地呼称制度)のひとつ。
D.O.Pシウラナは、アルベキーナ種が多く栽培されている産地としても著名である。
90%以上をアルベキーナ種を主体とせねばならず、手摘みで収穫されたオリーブを使用する高品質オリーブオイルの産地だ。
この地域のオリーブオイルであるカミロケ=「カミ・デ・レス・ロケス」は、1本1本のボトルにD.O.Pシウラナ発行の原産地保証証明のナンバリングがついている。
FIO(Fira Intercomarcal De L`Oil)という同地域オリーブオイルコンクールにおいて最優秀賞も獲得している実力派だ。
(D.O.Pシウラナ内の3地区において 2004年)
ちなみにカミロケは、スペイン北部カタルーニャ地方のエキストラバージン・オリーブオイル。
スペイン北部と言えばそう、あの世界一グルメな地域と言われる「バスク地方」がある地域だ。
さらにサンペレグリーノ主催「The World`s 50 Best Restaurants(2014 ワールドベストレスラン50)」
世界最高峰のレストランが選ばれるベスト10の中に入っている3つのレストランはいずれもスペイン北部にある。
過去にも”世界一予約の取れないれレストラン”と言われていた「エル・ブジ」もカタルーニャ地方にあった。
実のところ、カミロケは世界でもダントツにミシュランの獲得星数がある「バスク地方」と、世界に名を馳せるスペインレストランがある「カタルーニャ地方」という世界クラスのグルメな地域で生まれるスペシャルなオリーブオイルでもあるのだ。
【文】スペインワインと食協会 加藤智子
福岡県生まれ。1997年より「食」の世界において、調理師、パテシェ、レストランサービス、ワインサービス、イベントコーディネイトはもちろん広報PRまで幅広く経験。新規オープン店の立ち上げ、メニュー開発等、トータル的なプロデュースに携わる。ジャンルは和・洋・中、カフェからグランメゾンまで、ホテルサービスの後、老舗のレストランで副支配人を務める。2009年、「食で毎日をもっとうれしく、人生をもっと楽しく」をテーマに食×スペインに特化したLA PASION(ラパシオン)設立。食品の輸入・販売、オリーブオイル講師、食関係のPR・広報、イベント企画・運営に携わっている。


