スペインワインと食協会
ジャーナリスト、クリエイティブ・ディレクター
スペインワインと食協会(AGE-Japón)共同代表
@ikumiharada
大学卒業後、広告代理店にてデザイナーとしてキャリアを積み、クリエイティブな視点と戦略的思考力を培う。2005年のスペイン留学を機にスペインの食文化に魅了され、以降その研究と普及に取り組む。2009年より現在に至るまで、日本およびアジア市場におけるスペインワインの輸出業務とブランドマネジメントに携わっている。
2011年に「スペインワインと食協会(AGE-Japón)」を創設。生産者の来日プロモーションの企画運営、ワイン専門家や愛好家向けのワイナリー&ガストロノミーツアーの現地コーディネート、通訳ガイドなど、スペインと日本の架け橋となる活動を展開。また、協会の公式サイトやWebマガジン『LOHASPAIN』では、クリエイティブ・ディレクターとして企画・デザイン・執筆を担当。2024年には、カタルーニャ州政府観光局の公式ブログにて、ガストロノミーとワインに関する連載コラムを執筆。スペイン食文化の普及と市場拡大に寄与している。
2012年よりスペイン・プリオラートにてワイン造りを開始し、2024年には自ら醸造を手がけた初ヴィンテージをリリース。2025年からは、スペインソムリエ界の重鎮フアン・ムニョス氏とともに、『Spanish Lifestyle:最高の人生を叶えるスペイン流レシピ』の連載を開始。スペインを代表するワイン醸造家や料理人へのインタビューを継続して行っている。WSET® Level 3、Spanish Wine Specialist(ICEX認定)山口県出身。
Message from Ikumi
気がつけば遠い昔、1997年。大学生活最後の旅行で憧れのパリのついでに、「そうだ、スペインに行こう」と軽い気持ちで決めたこの選択が、私の人生を180度変えてしまうことになるとはその当時思いもしませんでした。右も左も言葉も分からず辿り着いたセゴビアのバルで、唯一知っていた「パエリア」を頼もうとしたら、向こうで一人飲んでいた初老の紳士が「ここで一番旨いのはこれだよ」と「カジョス(トリッパの煮込み)」の小皿を差し出しました。とりあえず促されるまま頬張ったその一皿の美味しかったこと!紳士は満足げに頷いて、一人バルを去って行きました。
数年が過ぎ社会人に。いつしか「人生は仕事だけではないはず」「世界から日本を見たい」という思いを抱くように。そんな時にいつも思い出したのが、旅で感じたスペイン人の心地よい距離感と温かさ、そしてあの日のカジョスの味・・・。
「スペインが呼んでいる!」決断までそう時間はかかりませんでした。サラマンカでスペイン語を”0”から学び、バルセロナ生活3年。言葉の壁は分厚く高く、引きこもりにもなりましたが、美味しいスペインワインと料理、そこから生まれた人間関係に助けられ何とか乗り越えることができました。冷静になって辺りを見回すと、あまりの幸福度の高さにクラクラしました。「人生ってこんなに楽しくて良かったんだ!!」美しい地中海、毎日が晴天、優しく陽気な人々、サグラダ・ファミリアをはじめ世界でここにしかない独特の風景、空気感、そして、豊かなスペインの食文化。それら全てが融合したこの国の魅力に、ますます引き込まれていきました。
滞在から3年ぶりに帰国した日本は驚きの連続でした。あんなに魅力溢れるスペインの食文化が、巷でほとんど知られていないこと。美味しいスペインワインもレストランも、その当時数えるほどしか無かったことが不思議でなりませんでした。あの美味しかったスペインはどこで味わえるのかな?どこで買えるのかな?情報はないのかな?「ないなら自分達で作ってしまおう!そして皆様と一緒に味わい、楽しもう!」スペインワインと食協会は、そんな二人の想いから生まれました。これからも当協会の想いにご賛同・ご支援賜りますようどうぞよろしくお願い致します。
原田郁美
